2008年5月11日日曜日

MediaSmart Server - Remote Access編

さて、サーバのソフトウェアセットアップの際にスキップしたRemote Accessのセットアップをやってみる。 Remote Accessはインターネットから家庭内LANにあるMediaSmart ServerにアクセスしMediaSmart Serverの操作やサービスの利用、条件が整っていれば、MediaSmart経由で家庭内LANの他のPCにアクセスできる便利な機能である。

これを実現するためには、(1)インターネットから家庭内LANの入り口(通常はルータ)に到達し、ルータ経由で(2)家庭内LANにつながっているMediaSmart Serverに到達できなければならない。

通常、ルータの1次側(インターネット側)にはISPから提供されるGlobal IPアドレスが振られているので、このGlobal IPアドレスでルータの1次側へアクセスすることができるが、問題はこのIPアドレスが常に一定とは限らないことである。 ISPによっては固定のIPアドレスをくれるところもあるが、大抵の場合ルータの電源を入り切りしたり、その他の要因でこのGlobal IPアドレスが変わってしまう。 Webアクセスなど家庭内LANから外向きののInternetへのアクセスではこれは一向に構わないことであるが、外から家庭内LANへアクセスしようとすると、いわばアクセスする度に住所が変わっている可能性があるということで都合が悪い。

これを解決するのがDynamic DNS(DDNS)で、家庭内サーバ上でGlobal IPアドレスを定期的にチェックして、変更があった場合には外部のDNSサーバにあるDNSレコードを更新する、いうなれば自分の住所(Global IPアドレス)をチェックしてIPSによって変更された場合には、住所録(DNSレコード)を書き換えることで常に外部から同一のドメイン名(xxxxx.comなど)で家庭内LANのルータに到達できるというもの。

DDNSは多くの無料のサービスが提供されているが、WHSユーザにはMicrosoftがDDNSのサービスと「yyyyy.homeserver.com」(yyyyyは他人が使っていなければ任意)というドメインを無料で提供しているので、これを使うのが簡単。 ただし、このサービスを利用するにはWindows Liveのアカウント(無料)が必要となる。 また、MediaSmart Serverを購入した場合には、Microsoftのサービス以外にTZOのドメインを使うサービスも選択可能である。

MediaSmart ServerのセットアップAssistantにはWHSのRemote Accessのセットアップを呼び出して、簡単にRemote Accessを使えるようにする機能がある。 ただし、簡単にセットアップができるのは、使っているルータがUPnP(Universal PnP)に対応している場合で、そうでない場合は話が違ってくる。

わが家では、マンションで一括して契約しているISPが提供するNEC製Aterm BR500 (C)というルータを使っていて、このルータは一応UPnP対応となっているのだが、WHSからはUPnP非対応と見えるようで、Remote Accessの自動セットアップに失敗してしまう。 思い切ってルータを交換してみるという選択肢は、Aterm BR500 (C)のIP電話機能も使っているため市販のルータでIP電話機能を持っているものが少ないことを考えると飛びつきたいアイデアではない。 これが、Remote Accessの設定を一旦棚上げにして先送りした理由である。 ここではWHSのUPnPを利用した自動セットアップを諦め、マニュアルでRemote Accessをセットアップすることにする。

マニュアルセットアップのために必要なことは、
(A) Windows Liveのアカウントを取得し、「yyyyy.homeserver.com」を取得する - これは、WHSのSetup - Remote Accessからできる。(その後の自動Setupには失敗してしまうが)
(B) (A)でわが家のルータの1次側までは到達できるようになる(上述の(1))ので、次はその先のルータからMediaSmart Serverまでの接続に関して設定する。 ここで必要となるのは、
(B-1) MediaSmart ServerのIPアドレスの固定 - 家庭内LANでの各PCのIPアドレスは、通常ルータが配布するIPアドレスをDHCP機能を用いて取得するようになっている。 MediaSmart Serverも標準ではそうなっているが、これだとMediaSmart Serverを再起動する度にIPアドレスが変わってしまう可能性があり、外部からルータに届いたデータをMediaSmart Serverとやり取りする際に、家庭内LANでの住所(IPアドレス)が変わってしまうことになり甚だ不都合。 方法としてはMediaSmart Serverには直結のモニタ、キーボードがない(というか接続するポート自体がない)ので、他のPCからリモートデスクトップ接続(Windows Vistaの場合、すべてのプログラム - アクセサリの下にある)でMediaSmart Serverにadministratorでログオンして操作する。 具体的には、
  • Control Panel - Network Connection - Local Area Connectionを選ぶ
  • Propatiesボタンを押す
  • Intenet Protocol (TCP/IP)を選び、Propatiesボタンを押す
  • ラジオボタンをObtain an IP address automaticallyからUse the following IP addressに変更
  • IP addressをルータがDHSPで使わないもの(例: 192.168.0.100など)に設定
  • Subnet maskを255.255.255.0に設定
  • Default gatewayをルータの2次側アドレス(よくあるのは、192.168.0.1など)に設定
これでMediaSmart ServerのIPアドレスが固定された。
(B-2) 続いてルータの設定 - 外部からルータに送られてきたデータのうち、ルータは特定のものをMediaSmart Serverの固定アドレスに渡してやらねばならない、ここではそれを設定する。 このルータの機能はポート・マッピング、ポート・フォワードなどと呼ばれている。 管理者としてルータにログオンし、ルータの設定メニューにしたがって設定する。 設定項目は、次の3つをMediaSmart Serverの固定IPアドレス(上述の場合、192.168.0.100)へ渡すようにすることである。
  • TCP/www
  • TCP/https
  • TCP/4125
さあ、これでRemote Accessの設定は完了。 旅行先、会社など外からMediaSmart Serverへアクセスして操作できるようになった。

とはいえ、これで何ができるのかと考えてみると、サーバにアクセスできるだけでは大したメリットはない。 さらなる利用についてはこれから考えていきたい。

2008年5月6日火曜日

MediaSmart Server - 運用編(HDD増設)

MediaSmart Serverが使える環境が整ったので、手持ちのMusic、Photo、Videoファイルをせっせとコピーする。 さらに、自宅にある3台のPCのバックアップも行った後のドライブの使用状況は以下のとおり。
WHSのSystemが20GB(5%)を使用し、3台分のバックアップが107GB(23%)、共有フォルダのデータが226GB(48%)、残り112GB(24%)が未使用領域となっている。

WHSは複数台のPCのバックアップを保存する際に、同じファイルの同一バージョンを二重に保管しないことによってバックアップ領域を小さくすると言われている。 3台のPCはインストールしたアプリケーションの環境などは異なるがいずれもOSはWindows Vistaなので、少なくともOS部分は効率的にバックアップされているものと思われる。
なお、このバックアップシステムは、登録したPCの電源さえ入っていれば、毎日変更された差分のみを自動的にバックアップしてくれるので、バックアップを意識する必要がない。 近年のハードディスクの低価格・大容量化により、DVD-R/RWでは容量面でも手間の面でもシステムを丸ごとバックアップするのは容易でなくなってきている。 わが家でも重要なデータを複数のPCで保管する程度のことを行っているが、ハードドライブ全体のバックアップは行っておらず潜在的な不安を抱えていたが、これでようやくバックアップのある生活を送ることができるようになった。

MediaSmart Serverに内蔵されていた500GBのハードドライブはまだ約1/4が空いているとはいえ、サーバ上のデータは2重化しておらず、今後容量が足りなくなるのは時間の問題である。 最近、500GBのハードドライブの価格は1万円を切っているので、増設して合計1TBにする。
MediaSmart Serverには4つのHDDベイがあり、一番下のベイに500GBドライブが収められている。残りの3つのベイには写真のようなトレイが入っている。 このトレイに追加のドライブを納めて増設するわけであるが、このトレイ、大部分がプラスチック製で軽量かつシンプルにできている。ドライブの固定は4本のピンがドライブ側面のネジ穴に刺さって固定するだけで、ネジは使っていない。 このピン付いている側板が、向かって右側が固定されていて、左側の側板はプラスチックのたわみでバネのように外側へ反るので、この反り分のクリアランスを利用してドライブのネジ穴にピンを差し込むようになっている。
ドライブをトレイにセットしたら、ベイのレールに沿わせて挿入する。 ほっとスワップ可能なので電源を入れたまま抜き差しできる。 しばらくすると2つ目のベイのLEDが紫色に点灯し、追加したドライブがまだセットアップされていないことを示している。
これをシステムに組み込む作業は、Windows Home Server Console
から行う。
ちなみに、ConsoleのMedia Smart Serverのページの
「LED Brightness Control」のところのサーバの写真はちゃんと2つめのLEDが紫色になっている。 HPも変なところに凝っていると感心してしまう。

さて、実際に行うのは、Server Storageページに行き、「Non Strage Hard Drives」項に表示されている追加したドライブを選択し、左上の「+」をクリックするだけである。 ウィザードが起動して数ステップですべては完了し、次の写真のように空き容量が増えていることが確認できる。
この時点で本体正面のLED表示は2つとも青色になっている。

2008年5月4日日曜日

MediaSmart Server - ソフトウェア セットアップ編

前回でMediaSmart Serverのセットアップは完了したので、次にソフトウェアの設定を行う。 画面右下のシステムトレイにある
をクリックしてサーバにログオンしWindows Home Server Consoleを表示させる。

画面下部に表示されているアシスタントにしたがい、6つのTaskを順に行っていけばソフトウェアの設定は完了する。


















Task-1 HPソフトウェアのアップデート
「HP MediaSmart software updates」の項目の「Configure」をクリックし、「Automatically download and install updates (recommended)」を選択、これで自動アップデートが行われるようになる。「Check for updates」をクリックするとその場でアップデートがないかチェックに行く。

Task-2 ユーザアカウントの作成
「User Accounts」の画面では、Guestアカウントの設定と必要なユーザアカウントの作成を行える。 Guestアカウントは自動的に作成されていて、「Remote Access」=Not Allowed、「Status」=Disabledになっている。 これはそのままにしておいて、まずは自分のユーザアカウントを作る。
画面左上の「+Add」をクリックするとWizardが始まり、ユーザ名、パスワードなどを入れていくとアカウントが作成される。 複数のPCを使っている場合などは、各PCでのユーザ名、パスワードをMediaSmart Serverのユーザ名とパスワードを一致させておくこと。続いて、家族の分のアカウントも作っておく。

Task-3 Remote Accessの設定
「Remote Access settings」項のConfigureをクリックし、Windows Home Server SettingsのRemote Accessを表示させる。 自宅のルータがUPnPに対応したルータであれば、ここで、右上の「Turn On」ボタンをクリックし、Router項目のSetupボタンをクリックすれば自動的にRemote Accessをセットアップしてくれる。 残念ながらわが家のルータはマンションで契約しているISP提供のものでUPnPに対応していなかった。 手動でのセットアップは少々めんどうなので、ここではスキップして別の機会に紹介する。

Task-4 HP Photo Webshareの設定
HP Photo WebshareはHPがMediaSmart Serverにバンドルしているアプリケーションで、MediaSmart Server上に作ったアルバムの公開、アルバムのアップデートの通知、予め許可したユーザからのアップロード、インターネットを通じたプリントの発注が主な機能のようである。
この種のサービスは既にいくつも存在しているので、特に魅力は感じない。 また、前項のRemote Accessの設定が前提として必要なので、今はセットアップしない。

Task-5 Media Sharingの設定
MediaSmart Serverには共有フォルダとして、デフォルトで「Music」、「Photos」、「Videos」、「Software」、「Public」の5つに加えて、アカウントを作成したユーザ用のフォルダが作られる。 それぞれのフォルダへのアクセス権はユーザごとに「Full/Read/None」の設定ができる。
これとは別に、最初の3つのフォルダに関しては、Settings/Media Settingの画面でネットワークへのストリーミングのOn/Offを設定できる。 初期値はOffになっているので、Onに変えておく。

Task-6 Learn more about your HP MediaSmart Server
MediaSmart Serverのオンラインヘルプを読むとこのタスクは完了したことになる。

他のPCへのConnector Softwareのインストール
この状態でMediaSmart Serverが認識するクライアントPCは最初にサーバをセットアップするときに使ったPC1台のみである。このPCのハードディスクの内容は自動的にMediaSmart Serverにバックアップが取られるようになっている。ここで、家庭内にある他のPCもMediaSmart Serverに登録し、バックアップできるようにしておこう。
添付のCD-ROMからインストールしてもよいが、登録したいPCにMediaSmart Serverに作成したアカウントと同じユーザ名、パスワードでログオンすれば、ネットワーク越しにMediaSmart Serverの共有フォルダ「\\サーバ名\Software\Home Server Connector Software」へアクセス可能なので、ここにあるSetupを起動すればよい。 セットアップが完了すると、Windows Home Server ConsoleのComputers & Backupのページにリストアップされ、自動バックアップの設定ができるようになる。

これでMediaSmart Serverは使えるようになった、次回より運用、使い勝手、機能拡張などについて紹介する。

2008年5月3日土曜日

MediaSmart Server - サーバ セットアップ編


電源とネットワークのケーブル接続が終ったら、背面にあるスイッチを押して電源投入。購入したモデルは500GBのHDD1基を内蔵するモデルなので、4つあるHDDベイの一番下のライトが紫色に点灯する。紫色はHDDのセットアップが完了していないことを示し、セットアップ完了後は青色に変わる。
また本体下部の3つのLED表示(左から、電源、ネットワーク、Health)のうち、右端のHealthも紫色に点灯している。

MediaSmart Serverのセットアップはネットワークに接続された他のPCから行う。 PCに「Software Installation Disc」をセットし、セットアッププログラムの指示にしたがって直観的に進めることができる。以下はその過程のスクリーンショット。





































サーバのセットアップが完了し、MediaSmart Serverが使える状態になった。 本体フロントのLED表示は紫から青に変わっている。 サーバにログオンするとHPが付加したソフトウェアのアップデートが行われ、その後次のようなサーバコンソールが表示される。
標準のWindows Home Server(WHS)にHPが追加した機能はこのページにあるように、(1)HP Softwareの自動アップデート。(2)Remote AccessはWHSの標準の機能であるが、外部からのアクセスのためにMicrosoftが無料で提供するhomeserver.comというドメイン以外に、TZOのドメインを選択することができるようである(詳細未確認)。(3)Photo Webshare、これはRemote Accessの機能を利用して、仲間内で写真を共有するアプリケーション。(4)本体前面のLEDの明るさのコントロール。(5)MediaSmart ServerをiTuneのサーバとして使うアプリケーション。 そして、これらを含めたMediaSmart Serverのソフトウェアのセットアップを6 StepでガイドするAssistantがWindowの下部に表示されている。6つのTaskは黄色で表示されているのは、この時点ではまだソフトウェアのセットアップが終っていないためである。 次はソフトウェアのセットアップを行う。

MediaSmart Server - 設置編

今日は、MediaSmart Serverを開梱、設置する。

パッケージを開けると右の写真のように、ポリエチレンクッションで挟まれた本体とアクセサリーボックスが見える。 本体はプラスチック袋に収められ、袋の中には乾燥材が入っている。

MediaSmart Serverの形状は直方体ではなく、側面から見るとフロント、リアともにオーバハングした形になっている。したがって本体幅14cmに対し、奥行きは天板で約25cm、接地面で約23cmとなる。接地面よりも上部が大きなデザインはともすると不安定な感じを与えがちであるが、MediaSmart Serverは前後にそれぞれ約1cmと視覚的に分かるかどうか微妙なところにうまくデザインされていて違和感はない。

段ボール製のアクセサリボックスに収められているのは、「Setup Poster」、「Installation and Troubleshooting Guide」、「Software Installation Disc」、「PC Restore Disc」、「Server Recovery Disc」、「Warranty and Support Guide」、「LAN ケーブル」、「電源ケーブル」、「cinemanow.comの$20のクーポン」、特に目新しいものはない。

本体の外観は、右の写真のように、全面、背面ともにメッシュを多用することで冷却のための通風を確保するとともにスッキリとしたデザインになっている。側面は最近のHPの個人向けDesktop PCのデザインを連想させる光沢のあるブラック(Piano Blac)で高級感がある。 外部ポートは全面下部にUSB、背面にUSB×3、eSATA、Networkがあるだけで、モニタはおろかキーボード、マウスポートも無いいわゆるHeadless Serverのスタイル。 エンタープライズ向けサーバはネットワーク経由で管理するのが普通なのでHeadlessは一般的だが、家庭向けサーバではおそらくMediaSmart Serverが最初のHeadlessではないかと思われる。 したがって、ハードウェアの設置は、本体を箱から出して、電源ケーブルとLANケーブルを繋ぐだけ、他に触るところもないので非常に簡単に終わってしまう。 次はソフトウェアセットアップ編。

2008年5月2日金曜日

MediaSmart Server - 購入編


最初のHP製品は、ちょっと反則っぽいけど日本未発売のMediaSmart Server。 USでの発表・発売以来、日本でも報道されているので知っている人も多いと思いますが、MicrosoftのWindows Home Serverを採用したホーム・サーバです。 Windows Home ServerというOSは日本でも販売されているので、これをDesktop PCにインストールしてホーム・サーバとして使うことは可能。 一方、MediaSmart Serverは小さな筐体に4つのHDDベイを備え、逆にそれ以外の機能を思い切って削ぎ落とすことで複雑さを排除した、いわばホーム・サーバに特化したハードウェアが特長。

これ、出せば日本でもそこそこ売れると思うのに、日本HPからは一向に販売される気配がない。 そこで、USから個人輸入することを検討。 USではいくつかの通販サイトで販売されていて、メジャーなところでは、amazon.comで販売されている。 amazon.comは商品によっては日本までの送料を出せば日本まで配送してくれるが、MediaSmart Serverはショッピングカートには入るものの、決済のところでUS国外に配送できませんとなって断念。 他の通販サイトでも状況は同じ。

そこで登場するのが国際転送サービス。 早い話が国際配送をやってくれないamazonに代わってUSから日本への配送してくれる業者です。 今回使ったのはGooping。 手順は、予めGoopingに登録しておき、買いたいもの(MediaSmart Server)をamazon.comから購入し、納入先をGoopingのUS国内の拠点に指定しておけば、Goopingが日本まで届けてくれるという仕組み。

費用総額は、$640(amazon)+9,770円(Gooping)+消費税。 多少割高ですが受け入れられる範疇。ただし、当然ながらメーカ保障は受けられないので、故障の場合は最悪データを含めて丸ごと諦めなければならないリスク含みです。 まあ、それはそれで後で考えるとして、いざ決行。 そして、届きましたMediaSmart Server。 次回は製品の詳細とセットアップをレポートします。